アペロとステテコ(月刊ステテコ6月号)

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@Ryu Itadani
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今月の絵『アペロ』 by Ryu Itadani

アペロとステテコ(月刊ステテコ6月号)

 6月。日中の明るい時間がだいぶ長くなりました。

 さて、旅行や行楽はもちろん、日々のちょっとした用事にいたるまで、過ごす時間の印象を左右するものに「ムード」があります。中でも食事のときのムードというのは特別です。つい緊張してしまった高級レストラン、夏祭りでの鮮やかなかき氷、山頂で食べたおむすびなど、その場その時だからこそ演出された「食」の経験は、きっと誰もがお持ちではないでしょうか。

 また世界を見渡してみると各地にさまざまな食文化があり、美食の国として知られるフランスには「アペロ(アペリティフ)」というムードづくりのために食前酒を飲む習慣があります。日照時間が長くなるこの時季から、仕事帰りや夕食の前に軽くお酒を飲むことで、プライベートに気分を切り替えたり、同席者と会話を弾ませるきっかけを引き出したりするだけでなく、食欲増進の効果も。

 おしゃべり好きが多いと言われるフランスに古くから根付く文化ではあるものの、現在はスタイルが多様化し、ノン・アルコールや軽食をつまむだけというのも一般的になっているのだそうです。

 ともあれ、より楽しい食事に向かって気分をほぐすためのアペロという時間。繰り返す生活リズムの中に「リラックスするためだけの習慣」があるということは、どこかステテコを穿くことにも似ている気がします。

 食事に限らず、何かと緊張を強いられる現代の多忙なライフスタイルにおいて「気分をほぐしてリラックスする」という意識はとても大切です。ステテコを穿くことで得られる快適性は、きっとその一助になってくれることでしょう。

 休日のリラックスウェア、夜のナイトウェア、外出時のズボンしたとして、日々さまざまなシーンで気持ちをほぐしてくれるステテコを穿いて、ぜひ健やかなムードで初夏をお過ごしください。

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