桂三度さんに聞く、落語とステテコ(月刊ステテコ 1月号)

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©Ryu Itadani
©Ryu Itadani

1月の絵 「 Rakugo 」  by Ryu Itadani

桂三度さんに聞く、落語とステテコ

前回 ステテコの語源が落語に由来していることを紹介しているうちに私たちに疑問が湧いてきました。明治時代に端を発する落語とステテコの関係は現在も続いているのでしょうか?現在活躍されている落語家の方は今でも本当にステテコを穿いていらっしゃるものなのでしょうか??ステテコドットコムではこの度、お笑いコンビ・放送作家・ピン芸人としても活躍後 2011年に落語家に転身された桂三度さんに落語とステテコの関係の現状についてお聞きする機会を頂きました。

桂三度さんの落語姿

桂三度(かつら・さんど)     滋賀県出身。1991年より漫才コンビ「ジャリズム」のボケ担当として活動。コンビ解散後は「アメトーーク!」、「笑っていいとも!」、「めちゃ×2イケてるッ!」などの番組で放送作家として活動する傍ら、「世界のナベアツ」としてブレイク。2004年にジャリズムを再結成したが、2011年に解散。同年 桂三枝(現・六代 桂文枝)に弟子入りして落語家に転身し、芸名を桂三度に改名した。2018年「NHK新人落語大賞」を受賞。

 

以下 桂三度さん=三度  ステテコ研究所所長=ステテコ

今日はお時間いただいてありがとうございます。早速、いきなりお聞きしますが、三度さんは落語をするときステテコを穿いていらっしゃいますか?
ステテコ
ステテコ
三度
三度
ほんといきなりですねぇ! はい、毎回穿いています。無かったら逆に困ります。
そうなんですね!以前 お笑いをやっていたときから実はステテコを穿いていたということではなく、ですか?
ステテコ
ステテコ
三度
三度
お笑いのときは穿いてなかったですね。
何故、落語家になられたらステテコを穿くことになったのでしょうか?
ステテコ
ステテコ
三度
三度
まだ初高座に上がる前の修行中、浴衣で稽古するということになって、師匠に頂戴したんです。浴衣とステテコと肌着をセットで。当然ステテコ穿くもんやでみたいな感じで。
今でも落語家の方は大抵皆さんステテコを穿いているものなのですか?
ステテコ
ステテコ

三度
三度
たまに、「うわっ、ステテコ忘れたー!」って楽屋で言っている人がいるんです。で、みんなに「お前ステテコ無しで出たん?あほやなぁ」ってみんなにいじられる。そんな感じです。もしもステテコ無しで正座して前がはだけたときにパンツが丸見えになってしまうので穿かないと行儀が悪いというのもありますし、あと着物がべたつかないというのもあると思いますね。
ということは、明治から続く落語とステテコの関係は現在進行形ということで大丈夫ですか??!
ステテコ
ステテコ
三度
三度
はい。大丈夫。ステテコ、絶対必要です!

良かったです、ほっとしました(笑)  ところで、三度さんはステテコのちぢみ生地の産地、滋賀県高島地区に住んでいたときもあるそうですが、高島ちぢみはその頃からご存知でしたか?
ステテコ
ステテコ
三度
三度
14歳の時から6年くらい住んでいたんですけど、子供でしたし、正直そのときは全く知らなかったです。でも大人になって、ロケとかの仕事で高島ちぢみに触れることがあって、驚きましたね。身近にこんな良い素材をつくっているところがあったんや!って。
取材に応じていただいた際の桂三度さん
取材に応じていただいた際の桂三度さん

なるほどぉ。ところで、「世界のナベアツ」として人気を集めていた中、落語家に転身されたのはどういうきっかけだったんですか?
ステテコ
ステテコ
三度
三度
29歳のときにコンビ(ジャリズム)を解散することになり、パッと浮かんだのが放送作家と落語家でした。でも「29歳から落語の弟子修行するのもどうなん?」とかもあってそのときは放送作家を選んだんです。放送作家を始めてしばらくしてコンビを再結成し、その後「世界のナベアツ」でピン活動を始めましたが、放送作家としての経験を積んだことで20代の頃より芸人としてうまくたちまわれていると思ったんです。でもまだちょっと地に足ついていないというかフワフワしている自分がいて。で、地に足ついたもっと良い芸人になる為には、あのときに思った落語家になったほうが絶対いい!って思ってコンビを解散して落語家になったんです。で、結局41歳から弟子修行することになるんですけど。遅いなぁーいうて(笑) そしてステテコ穿く運命に。。
笑笑 いまは放送作家としては活動されていないんですか?
ステテコ
ステテコ

三度
三度
落語家になったとき、うちの師匠が放送作家は続けなさいというてくれはったんです。で弟子修行と放送作家をくりかえす毎日なんですが、修行でいろんな雑用したり重い荷物を運んだり、なかなか41歳のおっちゃんには大変なことが多く、で次の日 東京のテレビ局の立派な会議室で放送作家として偉そうなことをしゃべっている、この毎日の落差についていけなくて、修行と放送作家と両方は続けられへんわとおもって、修行に専念したいということで放送作家はやっていたお仕事を抜けさせてもらいました。

それからずっと?
ステテコ
ステテコ
三度
三度
はい、ステテコ穿いてます(笑)

笑 これまで漫才やコント、放送作家を経験されてきたからこそ感じる落語の魅力というのもありますか? 
ステテコ
ステテコ
三度
三度
それはありますね。落語はお客さんに想像してもらうことが、最大の武器だなと。落語はセットもないし、衣装も着物のままで、あとはお客さんに想像してもらう。それが不利な場合もあるけど有利な場合もある。何人でも登場できるし、どこへでも行けるし、タイムスリップもできるし、そこは相当な魅力だと思いますね。まだ全然活かせてないですけど。
いえいえ、先日 三度さんの創作落語「心と心」を観させていただきましたが、まさに観る側の想像力をフルに使っておられましたね。めちゃくちゃ面白かったです!三度さんの今後の目標をお聞かせいただけますか?
ステテコ
ステテコ
三度
三度
いい芸人になるためには自分は落語を集中してやったほうがいい、今はそういう期間やと思っています。でもいずれはまた、テレビに出て、活躍してるひと達と一緒に仕事がしたいという気持ちがあります。そのときは、放送作家をやっていた経験を活かして、自分も出演するし企画としても入る番組をいくつかやって、週末は全国まわって落語をするという、とても大きな野望をもっています。欲望、野心が大きすぎるんですよ。自分でもわがままやとおもうんですけど(笑)
ということは落語はこれからもずっと続けていくお考えですか?
ステテコ
ステテコ
三度
三度
もちろんです。落語家としては今10年目なんですけど、20年目で自分の落語の型、「桂三度の落語の型はこれやっ」ていうのを決めて、30年目で確立。というものすごい長い目標をたてています。やったからには単純に、めっちゃいいやんって思われたい。それも欲深いんです(笑)。「だいたいこれで笑いとれるやん」でもいいのに、めっちゃ人によく思われたいから(笑)。でもそうなると時間かかるなって。私の場合は。それがものすごく遠回りやけど自分には一番向いているなっと思ってるんです。
また落語会等々、色々ご相談させてください。本日は貴重なお話をお聞かせいただき有難うございました!
ステテコ
ステテコ

 

 

 

 

 

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