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研究本部 開発日誌

須藤玲子さんインタビュー(1)

Art&Steteco PROJECT]参加アーティスト・インタビュー<第1弾> 

NUNO WORKS 須藤玲子さん

 

               

 

NUNO WORKSさんは、"株式会社 布"から、2002年にスタートしたブランド。様々な捺染技法を駆使し、熟練の職人さん達との恊働により、色鮮やかな布地を制作されています。そしてその独創的なテキスタイルの数々は、六本木AXISビルにある直営店で販売されています。日本には、古くから培われた豊かな技法を持つ、テキスタイル(染織)の産地が数多く残っていて、NUNO WORKSさんは、そうした日本の産地にこだわり、古くからの技法、新しい素材、新しい技術を組み合わせ、布づくりをおこなっています。

 

___2011年の[Art&Steteco PROJECT ]に参加していただいたアーティストさんの方々へのインタビュー。第1弾は株式会社 布の取締役であり、ニューヨーク近代美術館を始め、海外の美術館に作品が永久保存されるなど世界的な評価も高い、テキスタイルデザイナーの"須藤玲子"さんです。どうぞ宜しくお願い致します。

 

 ___今年は[Art&Steteco PROJECT]という新しいプロジェクトをスタートし、NUNO WORKSさんとは2年目のステテコですが、どんな風に挑んでいただいたのでしょう?  

 

steteco.comは、「古き良き日本の生活」、伝統の和をテーマにスタートしていると思います。ステテコそのものがまさに日本の蒸し暑い夏を気持ちよく過ごす為にうまれたプロダクトですよね。私が子供の頃は、ステテコ姿のおじさんが自転車に乗っていたり、縁台で涼んでいたり、そんな光景が当たり前だったのです。もちろん、野暮ったくて、おじさん臭い、ダサイ大人の代名詞だったのですけどね。でも今は、若い人もおじさんも、バミューダやサッカーパンツをはいているでしょう? スポーティーね?とか評価されることもあるようだけど、野暮ではないけど、決してかっこ良いとも思えない。楽しくない、そして、サッカーパンツなんかはポリエステル、快適とは言えないと思うわ。

 

 と、前置きが長くなってしまったけれど、とにかく私達が興味をもったのは、琵琶湖のほとりで19世紀頃から織り続けている「高島ちぢみ」です。steteco.comのステテコで使用しているこの生地は、綿糸に強い撚りをかけ、均等に楊柳シボをつくる工程に熟練技術が必要と聞いています。この日本の伝統的なテキスタイルに現代的な機能と楽しさを加える、そんなプロジェクトにしたいと想い取り組んだのです。

 

___今年もsteteco.comの考え方や、ステテコの生地に魅力を感じてくださったのですね! 光栄です。

 

___NUNO WORKSさんのパターンデザインは全て、スタッフの皆さんが全員、"手で描く""手で作る"ことにこだわっていらっしゃるそうですが、今回一番こだわった点はどこでしょうか。

 

今回のテキスタイルは、手のタッチをできるだけ残したデザインにしています。「ターバン」は、色紙を手で丁寧にちぎってパターンをつくっています。よく見ると、パターンの端がギザギザしていて、指先の動きが見えるようでしょう?「かご細工」はクレヨンで勢い良く描いた自由なデザインです。私達が描いている息づかいが伝えられたらいいな、と思っています。

 

 

___なるほど。 確かによく見ると、手で描いている勢いのようなものを感じますね。

 

 

___また、今回はプラスプロダクトとして、手描きによる墨染めのステテコを作っていただきました! 独自のにじみやかすれが、1枚ごとに表情を変えて表現されていて、数量限定、製品ロットNo.付きの本当に特別な1品ですね。

手描きによる墨染めのステテコを作るのに苦労された点やエピソードを教えてください。

 

「墨染め」は、私を含めNUNO WORKSのデザインスタッフ4名が、丁寧に手描きして仕上げました。筆の刷毛目と、にじみがデザインの特徴の限定品です。墨は「松煙墨」を硯ですったのです。ステテコ研究所の方も墨作りを手伝っていただきましたが、想像以上に大変だったのでは?(笑)

 

 

___はい。筋肉痛になりました(笑)でも何も考えずに墨をするとういう時間が結構新鮮で楽しみながらさせていただきました。

 

 

 

 

染色そのものの起こりは、手をかざして上から黄土などの土を振りかけてパターンを描いた古代壁画にあります。とても素朴ですが、発見した人の喜びを考えると興奮しますよね。こんなに簡単に「私だけの一品」が染められる、そんな想いを込めました。ステテコの無地に、いたずら書きしてみたい、と思う方が出てくるのではないかしら?

 

___確かによりオリジナル性の高いステテコ・・・自分だけのステテコがあったら、素敵ですね!

 

 須藤玲子さんインタビュー(2)に続く

 ■steteco.com[Art&Steteco PROJECT]  http://www.steteco.com/asp2011/

■NUNO WORKS http://www.nunoworks.com/index.php

 

 

 

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