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研究本部 開発日誌

vol6.池田哲也さんとの対談(1)

出会いは多々にして突然に、そして思いがけなく訪れる。

服飾評論家・池田哲也さんは大学卒業後、某大手百貨店に入社。ローマに駐在中
イタリア各地の服飾職人の工房を訪ね歩き見識を深められた。その後、同社を退社
され、現在は服飾評論家としてご活躍中、という経歴をお持ちの方である。

所長にとって非常に幸運だったのは、池田さんが20年来、「三ツ桃クレープ(※)」を
愛用して下さっているということ、そして、雑誌社向けにCOOLBIZ特集の原稿を書く
際にアズにクレープ肌着について問い合わせをしてこられたということである。
(※「三ツ桃クレープ」...日清紡績株式会社のクレープ肌着ブランド。
               昭和39年よりアズが製造総販売元となっている。)

( 以下、池田さん=池田 、所長=所長) 

池田  いきなりですが、ステテコがいわゆる市民権を失ったきっかけは何だと
     思われてますか?何故、売れなくなっちゃったのか??

所長  すいません、わかりません。

池田  では、白いブリーフがちなみに市民権を失ったきっかけはわかりますか?
R0011383.JPG

所長  すいません、やはりわかりません。。

池田  機能的にも優れていて、日本でも一昔前までは普通にみんながはいていた
     アイテムがいつの間にか市民権を失っている。

所長  確かに、そういわれてみればそうですね。不思議です。

池田  同じことがティアドロップ型のサングラスにも言えますよね。今、ヨーロッパでは
     最も旬なサングラスの一つとされていて、昔から僕は好きでいくつも持っている
     んですけど。実際、極めて合理的で、あれを超えるサングラスはなかなか無い。
     もう完璧なんです。フレームの構造的なものも、支えと力の逃がしも。人間工学
     的にかなり究極の形と言えるんですよ。全く昔ながらのカタチでヨーロッパでは
     売れに売れているのに、でも日本では売れない。
     
所長  ステテコ、白いブリーフ、ティアドロップ型のサングラスに共通して言えること。
     も、もしかして!!

池田  そう、日本においてこれら3つに共通して言えるのは、ある時点からお笑い芸人    
     のユニフォームと化してしまったということなんです。

所長  なるほど。でもティアドロップ型サングラスとかは、お洒落な人、最先端な人
     が取り入れたらまた状況が変わってくる可能性あるんじゃないですか??

池田  いやぁ、あの吉本芸人のふんどし姿にサングラスは強烈ですからねぇ(笑)
     やっぱりなかなか逃れられないですよねぇ。そういうケースってすごく多いん
     ですよ。白いブリーフだって理にかなっているし、実際、はいてみると快適じゃ
     ないですか。ボクサーブリーフとかはやっぱり夏場は暑かったりだとか、 
     型紙的に欧米人に比べて日本人にはあまり合わなかったりするんですよ。
     でもやっぱり、白いブリーフには戻らないですよねぇ。欧米では有名ブランドも
     アイテムの1つとして出していて普通に愛用している人もいて、決して白い
     ブリーフが恥ずかしいものだとかってイメージが向こうにはない。でも、日本
     だったら若い旦那さんとか彼氏が白いブリーフをはいていたら泣くでしょう。
     
所長  確かにびっくりしますよねぇ。何があったんだろう、この人にって(笑)
      それにしても、白いブリーフはともかく、ステテコに関しては、以前は下着とし
      てだけではなく、「ブラッとご近所まで」の1マイルウェア的な市民権も持って
      いたにも関わらず。。

池田   まぁ、僕が住んでる界隈では今でもたまにステテコ姿で歩いている人を見か
      けますけどね(笑)

所長   どこまで出来るかはわかりませんが、徐々に徐々に現代に蔓延しているステ
      テコのイメージを変換していきたいです。

                         (次回 「池田哲也さんとの対談(2)」に続く)

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